高級腕時計の代名詞とも言えるブランド、ロレックス。時計好きならずとも一度は耳にしたことがあるブランドなのではないかと思います。ドイツ人のハンス・ウィルスドルフと義兄弟のデイビスによって創業されたこのロレックスは、創業から120年、瞬く間に高級腕時計ブランドの頂点に昇りつめました。今回は、そんなロレックスの歴史や色褪せない価値を持つアンティークロレックスについてお伝えします。
ロレックスは20世紀初頭に創業したスイスの腕時計メーカーです。元々はイギリスのロンドンで時計商社として誕生しましたが、当時時計関税が非常に高価だったため拠点をスイスに移し、その過程で商社からメーカーへと変革していきました。
ロレックスが創業時から今に至るまで多くの人に愛されている最大の理由の1つは、その高い機能性と実用性にあります。しかしながらロレックスの創業当時、そうした実用的な腕時計はまだ一般的ではなく、腕時計と言えば「装飾品」としての役割の方が主でした。当時の製造技術では、時計としての精度の面で腕時計はサイズの大きい懐中時計に敵わなかったのです。
このように、正確な時間を知るものとしては一般的に懐中時計が多く使われていました。しかし、懐中時計はいちいち取り出す必要があり、また片手がふさがってしまうことから、利便性に難がありました。このような、腕時計と懐中時計それぞれの特徴に目を付けたロレックス創業者のハンスとデイビスは、「利便性の高い腕時計に懐中時計と並ぶ精度を備えることができれば、必ず人気が出るはずだ」と考え、高精度の腕時計の製造を開始しました。
こうして誕生した腕時計は、社名を取って「ロレックス」と名付けられました。この腕時計「ロレックス」により、時計商社ではなく腕時計メーカーとしての「ロレックス」が世に知れ渡ることとなったのです。
一般的に、商品というものは古いものよりも新しいものに価値があります。しかしながら、時には古いものが新しいもの以上の価値を生み出すこともあります。
2017年にニューヨークで行われたオークションの一幕は、まさにそれを象徴する出来事でした。オークション開始から12分で落札されたある1本のアンティーク腕時計には、なんと1,780万ドルという値段が付きました。日本円にして、当時およそ20億3,000万円というその金額は、1本の腕時計につけられた値段としては史上最高額でした。
その時計こそが、ロレックスの「コスモグラフ デイトナ Ref.6239」。世界的名優であるポール・ニューマン本人が愛用していた、実物のものでした。
上記はニューマン本人の愛用品という付加価値が落札価格を高騰させた極端な例ではありますが、オークションが行われる以前から「コスモグラフ デイトナ」はポール・ニューマンが使用していたモデルとして大変人気がありました。そのため、ニューマン本人が使用していたものでなくとも、「コスモグラフ デイトナ」は以降に発表された新しいモデルよりも高い値段で取引され続けました。
このようにロレックスは、著名人が愛用していたモデルや、発売当時人気が高かったモデル、製造終了になってしまったモデルなど、アンティークのものが新しいもの以上の価値を持つことがあります。時代を超え、時計自体が重ねてきた歴史が価値を生み出すというのも、ロレックスの魅力ですね。
アンティークの高級腕時計市場において、高値で取引されるロレックスのモデルと言えば「デイトナ Ref.6263」が有名です。ほかにも、「サブマリーナ Ref.5513」、第二時間帯を表示できる機能の付いた「GMTマスターRef.1675」などがアンティーク市場においてしばしば高値で売買されます。
そのほか、定番モデルとしては「エクスプローラー1・2」「ヨットマスター」「シードゥエラー」などは、比較的流通数が多く希少価値が少ない型のものでも40万円~50万円以上の買取価格がつくことが多いです。中には買取価格250万円~300万円以上のものもあるので、もし自宅で眠らせてしまっている、という方がいらっしゃったら、ぜひ一度買取査定を依頼してみてはいかがでしょうか。
ロレックスの買取査定を依頼する際は、商品の価値を正確に把握できる査定士がおり、販売経路を豊富に持っている専門店を選ぶことが必須です。特にアンティークロレックスは同じモデルでも型によって市場価値が大きく異なるので、そうした知識に乏しい買取店に依頼をしてしまうと、大きな損失につながる場合も考えられます。価値のあるものだからこそ、しっかりと査定行ってくれ、少しでも高く買い取ってくれる専門店を選びましょう。
参考サイト:ブランド品を高く売るなら、高価買取の「カイウル」
時を重ねることにより、価値を増していくこともあるロレックス。これからも時代を超えて多くの方を魅了していくことになるでしょう。
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